大根もち/Baked White Radish Oriental Style

気づくといつのまにか秋。
イギリスは秋と冬の境目が日本ほど別れていなく、微妙なのですが、
今週日曜日から冬時間(日本との時差が9時間)になるので
夕方4時にはどっと暗くなってしまいます。
そして寒い、暗いイギリスの冬が訪れます。
寒くなるにつれ、我が家も冬野菜、根菜類のレシピが増えてきました。
冬に旬を迎える野菜の中でも特に根菜類は食べると
血行をよくしたり代謝をアップさせる野菜として知られています。
今日のレシピは大根もちです。
とっても簡単、大根もちは粉を混ぜるだけですから。
もちもちしているから、日本人には人気もの。
おやつにしてもいいくらいですね。
根菜類について少し書きます。
土の中で育つ部分を食べる野菜を根菜といい(読んで字のごとく)
きっと思いつくものに大根、ごぼう、にんじん、かぶ、さつまいも、じゃがいも、
レンコン、山芋、玉ねぎ、にんにく、生姜など、ありますね。
薬膳では、食材で体を温めるもの(温、熱
の効果)がある食材で、
体に取り入れられた後で温められるものを言います。
ちなみに食材は四つの種類(冷、涼、温、熱)の四世に分けます。
すべての根菜類が体を温めるかというと、薬膳的にはそうではないんです。
今日登場する大根は、生で食べると体を冷やす性質を持っています。
そして、火を通すことで、大根は冷やす性質から、平性の性質に変わります。
ヨーガ的にはサトビック、ちょうど真ん中になります。
大根の体を冷やす作用は、言いかえると熱や炎症を抑える効果があります。
それを利用して大根を角切りにし、ハチミツに浸けて作る「はちみつ大根」は、
大根の成分が溶け出した液が喉の痛みや咳に良いと言われていて、
昔から伝わっている民間療法です。
ごぼうやレンコンや大根は、生のままならば体の熱をとる作用をしますが、
熱を通すと上記のように平性に変わります。
なので、冬は火を通して根菜類を食べた方がいいですね。
体を温める根菜類の一番代表は生姜です。
生姜が体を温めてくれる最大の要因ジンゲロールと呼ばれる成分が
含まれているのをご存知の方は多いのでは。
辛味成分のジンゲロールが血管拡張作用を与え、
体を温めて血行を良くしてくれます。
ただ、発汗作用もあるので、あまりたくさん取ると、発汗作用によって
体が冷えてしまうので注意です。
もうひとつの生姜に含まれている成分がショウガオールで、
乾燥生姜に多く含まれています。
ショウガオールは発汗作用がないために、体の深部を温めることが
できるといわれています。
妊婦さんの毎日の食事に、生姜はおすすめしています。
お茶にいれる、食事に入れるなど、結構万能なんです。
人にもよりますが、つわりの時に生姜を取ることで少し収まるようです。
逆に生姜はどうも、という人もいますので、
とりあえず食べれそうなら、各人試してみるのはいいと思います。
それから、生姜は我が家に伝わる咳対処法として活躍してくれます。
生姜の生を極々小さく刻んで口に含むと、咳が収まります。
得に夜に横になって寝る体制になると咳がとたんに出る、
という人が多いですが、その時に、この生姜が役立ちます。
まくらもとに、小さく刻んだ生姜を小皿に入れておき、
咳が出そうになったら、生姜を飴をなめるような要領で口に入れます。
飲み込まずに口の中にいれたままにし、最後の最後に味がなくなったら
ごっくんしてください。
乾姜=Dried ginger は、私はネパールから購入していますが、
UKではオンラインでも購入可能です。
大根は生だと体を冷やし、熱を通すと体を温めると言われているように、
体温が一度上がると免疫力が上がるとよく聞きますね。
医学的な根拠は今のところありませんし、
何かをして免疫力を上げるとか下げるとか、
免疫はそんな単純なものではないでしょう。
なので最新の医学*エビデンスで説明しがたいものも出てきます。
かたや、何千年も昔から伝えられてきたもの、口伝のものも
あるのも確かです。
お産に関しても同じで、人類が誕生してから
生む、生まれるということは全く同じでありながら、
同時に、お産学では新しいエヴィデンスがどんどん出ています。
そういう二つの観点から何事も見れたらいいですよね。
*エビデンス=Evidence とは、証拠、裏付け、科学的根拠、
あるいは形跡といった意味。
一般的に、医学および保健医療の分野では、ある治療法や薬ががある病気、
症状に効果があると研究結果から結果や科学的根拠のこと。(Weblio辞書)
大根もち
Baked White Radish Oriental Style
材料:
大根1/2本、片栗粉大3、小麦粉大3、ごま油、ネギお好み量
たれ(醤油、酒各大1 みりん大2)
作り方:
①大根をおろして、水をしっかり切る
②すべての材料を混ぜて、丸く形を整える。
③フライパンを熱して
、弱火でじっくり両面こんがり焼く。
④全体が焼けたら、たれとネギを入れて煮詰める。
⑤お皿に盛り、大根もちの上にネギを飾る。
Ingredients:
1/2 white radish, 3 tbs potato starch, 3 tbs wheat flour, sesame oil, spring onion
sauce (soy sauce 1tbs, sake 1tbs, mirin 2 tbs)
How to make it:
① Grate the radish and drain the water well
② Mix all ingredients and make them rounded shape
③ Heat a frying pan with oil , and slowly bake on both sides over low heat.
④ When it is cooked, add the all sauce and spring onions till sauce become thick.
⑤ Serve on a plate and decorate the green onions on the radish cake.
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揚げないハッシュブラウンポテト / Non Fried Hash Browns

今日は、朝ごはんにぴったりのハッシュブラウンポテトです。
写真のように楕円形にして一回ごと食べやすい形にしてもいいですし、
小判型、星形、円形、スティック状など色々好きな形にしたり、
フライパンの大きさに合わせてまるまるそのままでもオッケーです。
日本ではハッシュブラウンというとマックの朝食
ということで知られているようですね。
イギリスのマックに行ったことがないので、
あるかないかは定かではないですが、
ハッシュブラウンは実はかなり(米)アメリカよりです。
(英)イギリスならば、チップスかまたはマッシュポテトなので
実はイギリス人は知らない人が多いんです。
英国人によく知られているといえば、
ハッシュブラウンよりフィッシュフィンガーなんです。
イギリスの給食に必ず出る、
イギリスの子供の夕ご飯/Supper の定番、
といわれるフィッシュフィンガー。
フィッシュフィンガーとは白身魚の骨を取り、
小さく一口サイズの長方形に揚げたものです。
さすが魚とジャガイモのフィッシュ&チップスのイギリスですので、
このフィッシュフィンガーはフィッシュ&チップスの
お子ちゃまバージョンの魚のフライとも言えるでしょう。
1900年に雑誌に初めてフィッシュフィンガーが登場してから
イギリスのシンボルと言われるまで登りついたのですが、
英国のシェフ、ジェイミー ・オリバーが学校給食の改善活動
を起こしてからは給食にはとんと出なくなったそうです。
この給食改善活動は、ジェイミーがまずロンドンのグリニッジで取り組み、
そこから著名を集めた結果、当時の首相トニー・ブレア氏を筆頭とする政府から
約6000万ポンドを拠出して子供達の学校給食のサポートに当てました。
その活動はイギリスにとどまらずに、海を渡って肥満問題が深刻になってきている
アメリカの子供たちまでも広がったのは記憶に新しいのではないでしょうか。
ジェイミーは今までずっと給食に出されてきた砂糖や添加物がいっぱい入った食品、
加工食品、冷凍食品などのジャンクフードの給食を変えて行こうとしました。
そのジャンクフードの一つがフィッシュフィンガーだったんです。
給食に出されていたフィッシュフィンガーに何が入っているのかが解り、
どのように加工されているのかを知ったら、
みなあまり食べたくないものだったのでしょう。
きっと最低限の予算と時間で給食を作っていかなければならない
人たちの言い分もたくさんあると思います。
ただ、英国、アメリカに広がって学校給食の改善を行うきっかけを
もたらしたジェイミーの貢献は大きかったなあと思います。
ちなみに、ジャンクフードという言葉は英国では良く使われます。
ジャンクは英語に直訳するとガラクタの意味。
ビタミン、ミネラル、植物繊維が含まれない体にとって価値がなく、
高カロリー、高塩分、高糖分で、食品添加物もたっぷりの、
圧倒的に炭水化物と脂質、または圧倒的な糖分に
覆われている調理済み食品の総称です。
ジャンクフードの怖いのは、健康リスクもそうですが、
中毒性、依存性になるということ。
肥満になるだけでなく、脳の働きも鈍くなり、
もっともっとと、ジャンクフードを欲しがるようになってきます。
気をつけなきゃですね。
ちょうどジェイミー学校給食運動が起こったすぐ後、
うちの子たちが通っていた小学校の校舎の台所が改装されました。
キッチンは外からも中が見られるような作りになり、
ガラス張りの大きな窓から給食のおばちゃんたちが作る姿や、
作られる物も見られるようになりました。
それに伴いおやつは丸かじりの人参がよーく出ましたねえ。
日本ではぎょっとするかもですが、イギリスでは当たり前のヘルシーおやつで
子供達が生の人参を学校帰りにぽりぽり食べていましたっけ。
ちょうどその頃日本では「食育」という言葉が流行りだしましたよね。
私も食育という言葉を使っていますが、子供を育て中の親/私が思うのは、
やはり子供の頃は、親からの影響が大きいということです。
特に毎日の食は。
子供は親の与えるもの、家にあるものを食べながら育ち、
そして学校や友達の影響など少なからず出てきます。
親はまたその親からの影響を受けたり、
過去に食べてきた物への観念もあるわけなので、
だからこそ、各人の食べるものを時々改めてみつめたり、
必要ならば変えていくというのは大切なことだと思うところです。
なーなーで食べるよりも、自分で理解して
知識を持って食べることは子供達の食と繋がっていきます。
そういうハッシュブラウンも片栗粉とじゃがいもが主流なので、
炭水化物が多すぎるんじゃな〜いと言われるかもですが(笑)
だから、あえて子供が運動をいっぱいする日、
朝に食べる、揚げない
そして数ヶ月に一回のご褒美で作っています。
食は肩肘張らずに、でも意識して、ですね。
揚げないハッシュブラウンポテトの作り方
Non Fried Hash Browns recipe
材料:
ジャガイモ4個、片栗粉 大2〜3、塩、こしょう、オイル
作り方:
①ジャガイモ3個は擦りおろし、一個は小さく刻む。
②片栗粉を混ぜる。
③好みの大きさに丸め、オイルを熱したフライパンに押し付けながら弱火〜中火で蓋をして焼く、
ジャガイモが透明になってきて焼黄色が着いたら裏返して片面も焼く。
Ingredients:
4 potatoes, potato 2-3tbs potato starch, salt, pepper, oil
How to make it:
① Grate three potatoes and chop one into small pieces.
② Mix the potato starch.
③ Roll to the size you like, then press it in the oiled frying pan, cover with rid and heat a low to medium.
When the potatoes become transparent and good colour, turn them over and bake one side as well.