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大根の煮物 旨味ペースト添え White Radish with Umami Paste (Clearspring)

_大根煮物

今年もあと2日で終わりです。 
と書いて途中止めになり、お産に行ってきました。

大晦日最後のお産は、おだやかな水中出産でした。
お母さんの思うように進み、誰もがいきみを邪魔しないお産。

ミッドワイフも医師も(ポートランドだったので医師もあり)
私も、そしてお母さんも2020年最後のお産が気持ちよく終われたねえ
と、皆ニコニコでした。

世界中の誰も、今年はいつもと違うクリスマス/お正月休みを
されていることと思います。

イギリスはクリスマス前からTire4になり、
帰省しようと思っていた人は諦めなければいけなくなりました。

クリスマス前にショッピングと思っていた人は、
まさかのお店の閉鎖だったので、大慌てで買い物された人も、
またはショッピングが出来ずじまいの人も多かったようです。

皆、来年はきっとよい年になりますように、
と願っていることと思います。

私も、コロナでどうなるかわからないことは気にせず、
今やれることをやる、それのみです。

今日の献立は大根の煮物です。
冬の定番ですね。

いつものように簡単すぎてレシピとは言うほどではないですが、
一度覚えたら、きっと出番は多いのではと思います。
そういう我が家も、この大根煮物は頻繁に食卓に出ますね。

大根の外側が硬くなる、という経験はされたことがあるでしょうか。

私も何度か失敗しました。
大根そのまま煮ても、味付けしても、大根の外部分が硬いために、
皮を剥いても、外側が硬いままなんです。
中はやわらかでも外が硬いので、歯ごたえがよくない。
子供達が「おかあさん、大根外かたーい」と言われて納得。

あの、大根らしい「とろーりするやわらかさ」がないんです。

じゃあ、皮をたくさん剥いてやってみようと試みたのですが、
やっぱり外が硬くなるんです。

なぜかなあ、と思っていたら、
そう、時間の短縮が原因でした。

家に帰ってすぐに大根作ろうとして、
煮立ったらすぐに中火にしてやわらかくなるまで、
というのが間違いでした。

大根はゆっくり煮なきゃ、なんです。

最初は強火で、煮立ったら弱火で1時間〜2時間すると
あのやわらか〜な大根ができます。
じっくりです。

その間、火をつけていることだけは忘れず、
他のことができちゃうのがいいでしょう。

そういえば、大根のどの部分を買っています?

イギリスの日本食材店には、丸ごと1本売っているものもあれば、
日本から直輸入されたものの場合は、さすがに高いので、
半分から1/3ずつに切って売られていることがあります。

切って売られているものは、おのずと上の部分か下の部分
どちらかを選ぶことになりますよね。

さて、大根は、上の部分ほど甘いです。

葉の付け根の部分が最も甘く、下になるほど辛くなっていきます。
漢字の「甘」と「辛」の形がまさしくそのものなので、
覚える時に役立つかもですね。

大根の上の部分は、繊維が多いので食感は固め。
生で食べるのに適しています。

消化酵素のジアスターゼが上の部分に含まれているので、
胃もたれや胸やけを防いでくれる働きがあります。

下の部分は繊維が多いので、大根おろしにすると食べやすくなります。
辛み成分のイソチオシアネートが含まれています。
抗酸化作用や、がん抑制効果もあるといわれています。

真ん中は、甘味と辛味のバランスがちょうどよくなっているので、
煮物向きです。

大根の上、中、下の部分によって違いがあるということがわかれば、
それぞれに応じた料理法で1本を料理することできますよね。

今回は昆布をきらしていたので、わかめを使いました。

それからここに柚味噌をのっけたいところですが、
柚味噌の代わりに、最近はClearspringのジンジャー入り
うまみペーストを使っています。

煮崩れしにくい面取りもあえてせず、
皮も剥かず、ただいちょう切りにし、
煮る時に入れたお米も取り出さずそのまま。

やわらかくなった大根と素朴な汁、優しい味が沁みます。


大根の煮物 旨味ペースト添え 
White Radish with Umami Paste (Clearspring)


材料:
大根一本、わかめまたは昆布一握り、米一掴み、柚味噌またはUmami Paste

作り方:
1 大根をいちょう切りにする。
2 なべに大根、米、昆布またはわかめ、ひたひたの水を入れ、強火に煮立つまでかける。
3 煮立ったら火を弱火にしてことこと1時間〜2時間煮る。
4 柚味噌またはUmami paste を添える。

Ingredients:
1 Radish, a handful of Wakame seaweed or Konbu, a handful of Rice, Yuzu miso or Umami paste

How to make it:
1 Cut the radish
2 Put radish, rice, konbu or wakame seaweed, and water in a pan and high heat until boiling.
3 After boiling, reduce the heat to low and simmer for 1 to 2 hours.
4 Serve with yuzu miso or umami paste.


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焼きおにぎり 味噌ダレしそ包み/ Baked rice ball with Miso paste and Shiso leaf

しそ焼きおにぎり

12月に入りロンドンも寒くなってきました。
日中も5度まで上がらないくらいです。

ロックダウンも解除され、クリスマスに向けて
店も人も動き出しているようです。
Westfield に行くと、右手も左手もお店の袋でいっぱいいっぱい
の人たちをよく見かけます。

ニュースによると、今年は例年以上
クリスマスデコレーションに手をかけている人が多いとか。
気付くと、クリスマスまで後2週間ですものね。

さて、今日は焼きおにぎりの登場です。
ほんと、レシピというほどでもないのですが、
焼きおにぎりを紹介しようと思ったのは、
やはり、何事も原点に戻ることが大事かな、と。

今子供たちは期末試験のまっ最中です。
娘のほうは昨日は特に二つ試験が重なったために
夕ご飯も食べられないくらいのようでした。
そんな時にはやっぱりおにぎりがいいんですよね。
日本人ですもの。

きっとこれがイギリス人だったら、チーズサンドに
なるのかもしれません。(笑)

月曜日の夜から朝にかけてお産がありました。
今はコロナのために付き添いは一人だけなので、
私がお産に付き添いました。

上のお子さんがいるのでお父さんはお家で待機され
そしておにぎりを握られて、
生まれた後に病院へ持って来られました。
病院内には入れないので、私が玄関まで取りに行き、
そのまだ暖かいおにぎりをお母さんに渡しました。

生まれて縫合も終わり、ひと段落した約1時間後、
お母さんはまだかすかに暖かいおにぎりを
頬張られました。

「やっぱりお米はおいしい〜。」と一言。

そして、またしばらくして
「もうひとついいですか?」と。

やっぱり日本人にはおにぎりだな〜と思います。

ある日、産後の訪問に言った時、
テーブルの上にパンとおにぎりがちょこんと
置いてあったのを思い出します。

産後すぐに、お父さんは仕事に戻らなければ
いけなったので、毎朝自分用のおにぎりと、
お母さんのおにぎりを置いて行かれているそうです。
それを見て、お父さんもできること頑張っているなあと
微笑ましく思いました。

もう一つは、私の旦那さんのおにぎりです。
一人目の娘を産んだ直後に、
旦那さんが私におにぎりを持ってきてくれました。
あまり握ったことがなかったので、
さすがに綺麗な三角おにぎりではなかったですが
感謝の気持ちでいっぱいだったのを覚えています。

私の食べてみたいなあと思ったのは、佐藤初女さんのおにぎりです。
何十年も前に、初めてビデオで彼女のにぎるおむすびを見た時は、
背筋がぴんとする気がしました。

あーこういう風に食に真摯になることは大切だなと。

残念ながら、森のイスキアへ行くことはでできず、
2016年、94歳でお亡くなりになるまでに
彼女のにぎるおにぎりを食べることはできなかったのですが、
ガイアシンフォニーの映画やYouTubeで
彼女のにぎるおにぎりを見ることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=7v12Eds5EO0


言ってみればただのおにぎりなんですが、
丁寧に、ひとつひとつ、時間をかけて、にぎられます。
ごはんの量、塩の量、梅干しの置き方、のりの切り方など細かに。

見る側もいい塩梅に気合が入りますし、
なによりも、おにぎりにびっしり愛情がこもっているのが
感じられるんです。

悩みを抱える人たちが森のイスキアを訪れ、
そして、おにぎりをほおばって、
感無量する様子が浮かぶようです。

ちなみに初女さんは日本のマザーテレサとも呼ばれているそうです。

私がおにぎりを握るときに、
初女さんの握りかたいつも思い出します。

「ごはんのひと粒ひと粒が呼吸できるくらいに」

ということ。

つい急いでいる時なんか、ぎゅーっと握ってしまいがちなんですが、
「優しく」むすぶってことを心しています。

きっと、何千回、何万回とおむすびをにぎられた結果、
今の初女さんのやり方が行き着くところだったんだんでしょう。

お産にもどり、
全員が全員思い描いたお産はできませんが、
お産の原点ってなんだろう、って
皆が考えるのは大事なことだと思うんです。

お産というのは、人が生まれるということ。
人(赤ちゃん)が生まれるということに、
お母さんも一緒に共同作業をすること。
だからそのための妊娠期だと思います。

さて、おにぎりは日本の文化の基本であり、愛情です。



焼きおにぎり 味噌ダレしそ包み
Baked rice ball with Miso paste and Shiso

材料:
ごはん一膳、みそだれ(みそ、みりん同じ量、
醤油とココナッツシュガー(他砂糖なんでも
)その1/4量、ごま油、しそ2枚 

作り方:
① ごはんを三角形ににぎる。味噌ダレを両面につけ、
ごま油をひいたフライパンで弱火で焼く。
② しそを両面に包みさっと焼く。
③ 三角形の横の部分三面を焦げ目が着くまで焼く。

Ingredients:
1cup rice, miso sauce (same amount of miso and mirin,
1/4 amount of soy sauce and coconut sugar (any other sugar) )
Sesame oil, 2 shiso

How to make it:
① Shape the rice into triangles.
Put miso sauce on both sides and bake on low heat in a frying pan
with sesame oil.
② Wrap the shiso on both sides and bake it quickly.
③ Bake the three sides of the triangle until brown.

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